2022.07.19
高齢者にとって「食べること」は楽しみや生きがいの上から重要であり、特に特養に入居している要介護高齢者にとって最も関心が高く、最大の楽しみは「食事」であると思います。
1日3食食べることはその日の活動に必要なエネルギーや栄養素を補うだけでなく、健康を維持していく上でも重要です。その為、私たちは1食1食に「栄養があること」「食べやすいこと」「新鮮であること」「食欲がわくこと」を求め、ご利用者に「食」を通じて「生きる喜び」を感じて頂ければと思っています。
私たち管理栄養士委員会の連載では法人内7事業所の「食」に関する取組みをご紹介していきたいと思います。今回の第二弾は「足立新生苑」です。
栄養士の仕事の一つとして、温度と湿度が高くなり、食中毒の発生が増える6月に「食中毒講座」を行っています。
介護職員だけでなく、全職員を対象として日常生活で使える衛生ポイントを内容に盛り込んでいます。
前半は食中毒の予防方法や注意事項の話をしました。
その中のひとつをご紹介します。
水分補給のためにペットボトルから直飲みする方も多くいらっしゃると思います。口の中の菌がペットボトルに入って時間が経つと繁殖し不衛生になるため、なるべく早く飲みきりましょう。また開封後は室内に放置せず(菌が繁殖しやすい10℃から60℃の間を「危険温度帯」とよんでいます。)冷蔵庫にしまいましょう。
後半は手洗い講習。
ブラックライトの反応する液体を手にすり込んだ後いつも通りの手洗いをしてもらい、ブラックライトを当てると洗えていない部分が白く浮き上がることで、正しい手洗いができているかどうか実際に見てもらいました。
きれいに洗っているつもりでも爪周りや指の間、親指、しわの部分に洗いが不十分になりやすいので、正しい手洗いが必要です。隅々まで洗うと20秒位はかかると思います。すすぎも同じくらい時間をかけて流しましょう。
ハンドソープを付けて洗う(2度洗いすることでより効果は高まります)すすぎは丁寧に→水分を拭き取る→消毒の手順で。