2024.02.26
令和6年度は介護報酬改定の年です。WEBで検索するだけでも様々なキーワードとともに、その内容が示されていますが、執筆時点で決定している改定内容はまだ無いようです。
社会保障審議会介護給付費分科会で改定に向けた検討が重ねられています。第221回開催資料には、介護老人福祉施設(特養)入所者の平均在所期間は3.2年、という数字に目が留まりました。
支援内容が在宅復帰を可能とした3.2年なのか、それとも治療を目的とした入院やお看取り対応が多いための3.2年なのか。
都内の高齢化率は約24パーセント。出来る限り住み慣れた在宅での生活が望ましいですが、特養の必要性がさらに増えていくことも間違い無いと思います。
「平均在所期間3.2年」「高齢化率24パーセント」ご利用者お一人お一人のニーズの個別性や多様性を受け止めながら、特養の役割をどのように変化させていく必要があるのか。また地域から求められる役割とは何なのか。聖風会として新たな特養の有り方を真剣に考えて行くことがこれからの聖風会の存在価値を高めることに繋がっていくのではないかと思います。
聖風会の介護老人福祉施設(特養)入所者の平均年齢、平均要介護度、平均在所期間、また、看取り介護を希望され、施設で最期を迎えた方の数字を追ってみました。15年前となる平成20年、入所基準が変更され、特養への入所が「原則、要介護3以上」となった平成27年より、数年経過した平成31年、そして直近の令和5年の比較となります。
入所者もさらに高齢化し、100歳以上の方も決して珍しくなくなってきました。要介護度も平成27年の入所基準が変更されて以降、重度化していることが分かります。また、重度化に伴い、施設で過ごす時間も短くなってきています。
在所期間が短くなるという事は1年間でお亡くなりになる人数も多くなったという事ですが、生活の場である施設で最期を迎えたいという方も増えています。私たちは介護の「プロ」として、一人ひとりの利用者の尊厳を最期の瞬間まで守り、その人らしい人生を全うすべく、支援させていただきます。