2024.08.19
東京都社会福祉協議会が毎月発行している「福祉広報」の8月号(№787)連載記事に聖風会の広報活動の取り組みが掲載されました。
法人としてのブランド力の強化や職員の働きがいの向上をめざし、Webメディアや広報誌等で介護分野や法人に関するさまざまな情報を発信し続けている聖風会の取組みを紹介します。
聖風会は足立区と荒川区の6拠点で特別養護老人ホームやショートステイ、デイサービス等を展開する社会福祉法人です。「最高に価値のあるものをすべての人に」を法人理念に掲げ、2019年から10年間の中長期計画に取り組んでいます。
中長期計画は3つの柱と14のミッションで構成され、ミッションの実現に向けて、法人内には12の専門委員会が配置されています。その一つである「法人ブランディング委員会」は、中長期計画の3つの柱のうち「人(人材)~働きやすさと働きがいと~」を法人として最重要の柱として捉えていることから、人材の確保・育成に加え、広報誌やWebサイト、SNSの運用により、聖風会のブランド力の強化や価値を高めることを目的にしています。
今までの広報活動を見直し、広報誌は各拠点で制作していたものを1つにまとめた法人広報誌「クローバースマイル」として発行することにしました。ホームページも刷新し、専門家の意見も参考に、法人が持つ専門性を自分たちで発信できるWebメディア「クローバースマイル」を立ち上げました。
法人ブランディング委員会の下部組織には「広報委員会」があり、各拠点から選出された職員が委員として参加しています。「クローバースマイル」は、広報誌・Webメディアともに、広報委員会の委員が企画立案から取材、撮影、原稿執筆を担います。記事は、法人の研修や委員会の様子を伝える専門性の高いものから、職員の仕事や休日の過ごし方が垣間見えるものまでバラエティ豊富な内容に。委員の一人、阿部真奈美さんは「委員一人ひとりの意見が尊重され、どんどんアイディアが出ます。『各拠点や各部が何をしているか見えづらい』といった『小さな気になる』から企画や記事になることもあります」と、委員会の様子を楽しそうに語ってくれました。
法人ブランディング委員会の委員長を務める小島直樹さんは「各媒体による発信は職員への内部広報の役割も担っています。法人の魅力を職員自身が感じ、“語り部”となり、聖風会のブランドイメージができあがっていくことが非常に重要だと考えています」と話します。
広報委員会について、阿部さんは「委員になるまでは、正直、人材育成に対する法人の思いをよく分かっていませんでした。今では、『聖風会に入って良かった』と職員が感じられるような発信を続けていきたいと思うようになりました」と言います。早川さんも「委員会自体が人材育成の場になっていると感じています。本来の介護業務とは違う広報業務を経験することで、一人ひとりの視野が広がり、レベルアップにもつながると思います」と、広報委員会の意義を話します。
聖風会の様子を数多く発信している「クローバースマイル」ですが、最終的なベクトルは利用者に向いています。小島さんは「『利用者の人権を最大限に尊重する』ことを常に第一に考え、それにこだわり続けることが職員のやりがいにつながり、誰もが働きやすい職場をつくっていきます。『クローバースマイル』で法人の理念や魅力を伝えることで、職員の帰属意識やモチベーションが高まり、最終的に利用者の満足度につながります。この循環を意識しながら、法人内外に親しまれる企画の発信を続けていきたいです」と語ります。続けて、「こうした現場からの発信が、介護業界全体のイメージアップになればという思いもあります。専門性を持った職員が利用者の幸せのために悩み、模索する真剣な姿や“クリエイティブ”な介護の仕事を社会に伝えていきたいです」と話してくれました。
中長期計画の計画期間も残り5年。聖風会はこれからも、法人が持つ専門性と介護に対する熱い思いを発信し続けます。