社会福祉法人 聖風会

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クローバースマイル

2023.08.21

【花畑あすか苑②】高齢者にとっての「食」を追求する~管理栄養士委員会~

利用者主体のケアの実現 ~食事ケアの知識、技術の向上をはかる~(施設内研修)

高齢者にとって「食べること」は楽しみや生きがいの上から重要であり、特に特養に入居している要介護高齢者にとって最も関心が高く、最大の楽しみは「食事」であると思います。

1日3食食べることはその日の活動に必要なエネルギーや栄養素を補うだけでなく、健康を維持していく上でも重要です。その為、私たちは1食1食に「栄養があること」「食べやすいこと」「新鮮であること」「食欲がわくこと」を求め、ご利用者に「食」を通じて「生きる喜び」を感じて頂ければと思っています。

私たち管理栄養士委員会の連載では法人内7事業所の「食」に関する取組みをご紹介していきたいと思います。今回の第十一弾は「花畑あすか苑」の2回目です。

今回は、飲食に関わる研修の様子を紹介します。
あすか苑では、介護職員と栄養士による飲食研修を行っています。
前半は、栄養士より「施設での食事」や「高齢者の食事」についての講義を行い、後半は、介護職員より「とろみのつけ方」や「食事介助の仕方」、「刻み食について」実習を中心に行います。

「飲み込む力」が低下した高齢者への支援(「とろみ」のつけ方)

飲み込む力が低下した方は、お茶やみそ汁といった水分が上手く飲めなくなりますが、液体に「とろみ」をつけることで、ムセを防ぐことが出来ます。
研修では、実際に「とろみ」のつけ方を学び、とろみのついたお茶を試飲しました。
職員からは「まずい」、「飲めない」、「お茶の味が変わる」「口に残る」等の感想が聞かれました。普段、利用者様が飲んでいるものを知ることで、とろみをつけすぎると飲みにくいことや、とろみを混ぜる感覚と飲んだ時の感覚の違いを知ることが出来たのではないかと思います。

一人ひとりに適した食事の提供(「刻み食」)

「刻み食」は、主菜・副菜を利用者様が食べやすい大きさに合わせて切ったお食事です。
「刻み食」を提供している方は、麻痺等でうまくスプーンですくえない方、一口量が多くなる方等様々な理由があるので、理由に応じて一人一人に適した対応を心がけています。
研修では、職員が担当している利用者さんに食事を提供することをイメージし、「刻み食」を作り、何に気を付けたのか説明をしてもらいます。職員からは、「よく分からずに刻んでいた」「意識せずに刻み食を作っていたので、明日からは心がけたい」といった感想が聞かれました。

研修では、利用者目線での考え方になった話合いがされていました。今回の研修を活かして、食事介助の時には相手の立場に立った支援を心がけていきたいと思います。

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