社会福祉法人 聖風会

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クローバースマイル

2023.12.11

聖風会 ロードショー 第8幕 -東 理江 編-

聖風会 ロードショー 第8幕 -東 理江 編-

映画よりもドラマティックな出来事が起こるから「人生は面白い」

聖風会で働く職員は現在930名。その職員一人ひとりに、福祉の仕事に関わった“きっかけ”や仕事を続けている“想い”があります。

どのようにして福祉の仕事を志し、聖風会への入職を決意したか。またどのような職業人生(道、ロード)を歩んできたかを、その時々に触れてきた、音楽、本、映画、心に残っている言葉と共に紹介するシリーズ連載「聖風会 ロードショー」をスタートさせます。

今回は「ゆうあいの郷 扇」の東 理江施設長です。第8幕(全3回)は、聖風会に入職してからのお話を伺いました。

ご利用者一人ひとりと向き合いたい

巡回入浴の仕事はとても充実していましたが、だからこそ、一人ひとりのご利用者と関わる時間の短さがもどかしくもありました。もっとご利用者とじっくり向き合いたいという思いから、介護施設などの施設での仕事に興味を持つようになっていきます。

そんな中、同僚が母校に求人情報を見に行くと言うので、自分も卒業生のふりをして、ついて行きました。そこで、自宅近くにある「ゆうあいの郷六月」の開設にともなう、介護職員募集の求人を見つけます。

自分の新たな門出との重なりに運命的なものを感じ、「ここで絶対に働くんだ! 」と意気込んだのを覚えています。すぐに本部に連絡し、面接の機会をいただきました。
面接は施設長を含む3名の方が対応くださいました。身軽なポロシャツ姿の方もいらっしゃり、ラフな雰囲気の面接で、聞かれる内容も堅苦しくありませんでした。

体を動かす仕事内容や、雰囲気が自分と合っていると感じ、入職を決めます。

六月、台東での日々はまさに青春

「ゆうあいの郷六月」の職員は自分を含む社会人経験のある3人からなる「お姉さんチーム」と呼ばれるメンバーの他は、10代後半~20代前半の若いメンバーが中心でした。
新設のため同期や上下関係はなく、皆フラットな立場で一から施設を作りあげていきました。困ったことがあると皆で「どうする?」と相談し、まるで学校のような雰囲気でした。年中、皆で飲みに行ったりカラオケに行ったりと、仕事でもプライベートでも仲が良かったですね。

施設長も気さくな方で、「施設長なんて呼ばずに、さん付けでいいよ」とよく言っていました。

一方で、仕事に対してはとても真摯で、熱い思いを持っている方でした。「良い施設にするんだ」という意気込みと、そのために利用者に対してどういうことを大事にしていくのかといった話は、研修だけでなく日々のミーティングや話し合いのときなどに伝えてくださいました。おかげで、より職員一丸になれたと思います。

その後、台東に異動になりましたが、台東も立ち上げからでしたので同じような雰囲気で仕事をしていました。
当時入籍したばかりの職員へのサプライズで、施設の中でご利用者と一緒に、なんちゃって結婚式を行いました。ベールを着けたユニホーム姿の花嫁は、一般人の新郎が待つデイルームの祭壇へ。ご利用者からの祝辞に涙する花嫁は、祝福の拍手に包まれていました。
もちろん、上司から怒られることもあったと思いますが、今思い出すのは楽しかったことばかりです。六月、台東での日々はまさに青春、仕事を超えた思い入れがあります。

部下に自信を与えるのが上司の役目

両施設とも直属の上司は同じ方でした。細かく仕事の指示をせず自由にさせてくれる一方、困ったときには必ず手を差し伸べてくれます。頼もしく信頼できる存在で、上司からは本当にたくさんのことを学ばせていただきました。


特に印象に残っているのが、台東へ主任としての異動が決まったときのことです。
部下になる職員に配る研修計画書をパソコンで作ったのですが、操作に慣れていないこともあり、満足のいくできになりませんでした。字は小さくて読みにくく、レイアウトも、内容も、決してわかりやすくはなかったと思います。


しかし上司は、「ちゃんと細かく計画書を作ってくれたよ」と褒めながら職員に配ってくれました。私が部下の前で恥をかかないように、また、やる気をなくさないようにと配慮してくださっているのを感じました。
人の上に立つということは、部下が自信を持てるように、人前での発言や声のかけ方に充分気を付け配慮する必要があると身をもって学びました。上司の思いに報いるためにも「頑張らなければ」と思ったのを覚えています。

上司と働いた日々で得た経験と自信が、今の自分の基盤です。本当に、いくら感謝してもしきれません。

思いっきり歌って、飛んで、跳ねて

当時、職場の仲間がカラオケでTHE BLUE HEARTSの『リンダリンダ』をよく歌っていました。今は立派なポジションで活躍されている方も、当時は歌いなが飛んで、跳ねて、勢い余ってカラオケの機械を壊したこともありました。

今ではすっかり物静かなイメージが定着した方も、当時はよく喋って、笑ってと、思いっきりはしゃいでいましたね。本当に皆、若くてエネルギッシュで青春だったなと思います。
THE BLUE HEARTSの曲を聴くと、今でもあの楽しかった日々を思い出します。

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