社会福祉法人 聖風会

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クローバースマイル

2024.03.18

聖風会 サンクスレター エピソード2:ありがとうを繋ぐ

「聖風会サンクスレター」は、家族やご利用者からいただいたお手紙をご紹介するコーナーです。実際にお手紙を受け取った職員の方に、当時の印象的なエピソードと共にお手紙の内容を振り返ってもらいます。
今回は、千住桜花苑の守田さんにお聞きしたお話の後編です。

職場実習でやって来た高校生

ご利用者からではないのですが、特別支援学校の高校生の生徒さんからもらったお手紙がとても印象的でした。
私が桜花苑のデイサービスで障がい者雇用の窓口をしていた時、彼女が入職予定で職場実習にやってきました。彼女にはご利用者と関わる介護の仕事、事務の手伝い、洗濯などを10日間職場体験をしてもらいました。その後、実習が終わって一カ月たたないぐらいで、学校名が入った封筒でお礼のお手紙が届きました。

手紙にかけてくれた時間が嬉しい

封を開けるととても丁寧な文字で書かれた、手書きのお手紙が入っていました。
お手紙は時節の言葉で始まり、「お世話になりました」といったことが書かれていました。内容自体は、先生の見本通りに書いたのだろうと思うような定型文でしたけれど、彼女にとっては大変な時間をかけて書いてくれたことが伝わってくるお手紙でした。画数の多い漢字も丁寧に書かれていて、一文字一文字、一生懸命に書いてくれている様子が目に浮かびました。なんだか心が温かくなって、とても嬉しくなりましたね。

彼女のお手紙は職員にも回覧しました。現場の職員にも、自分の仕事をこなしつつ彼女の様子を見守ったり、助けたりと協力していただきましたから。もしかしたら、もどかしく感じる場面もあったかもしれませんが、お手紙を見た職員さんは「大変だったけど、関われて良かった」と話していました。

最後は心からの「ありがとう」で終わりたいから

ご利用者からのお手紙も、出来るだけ職員間で共有するようにしています。職員にもご利用者やご家族からの感謝の言葉をしっかり伝えて、次への支援のモチベーションにつなげてもらえたらと思っています。
今いるデイサービスは10年以上勤務の職員が多くて、ご利用者など人と関わるのが好きで、活き活きと仕事されている職員ばかりです。それでも、介護は人対人である以上、楽しいことばかりではありません。良かれと思ってやったことが相手を怒らせたり、トラブルの元になったりということもあり、へこんでしまう職員もいます。
そんな時は「いろいろ大変な事もあるけどさ、ご利用者に『人生の最後の時間をここで過ごせてよかった。楽しかったな。ありがとう』と思ってもらえたらうれしいよね。もう一息頑張ろうよ」と励ましたりしています。
心身共に大変な時もありますが、長い人生を歩まれてきたご利用者の最後の幾日間を共に過ごし、ご利用者やご家族から感謝の言葉をいただけるのはこの仕事ならではと思っています。

これからも心からの「ありがとう」を頂けるように、職員と一緒に頑張っていきたいと思います。

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