
2025.02.10
高齢者にとって「食べること」は楽しみや生きがいの上から重要であり、特に特養に入居している要介護高齢者にとって最も関心が高く、最大の楽しみは「食事」であると思います。
1日3食食べることはその日の活動に必要なエネルギーや栄養素を補うだけでなく、健康を維持していく上でも重要です。その為、私たちは1食1食に「栄養があること」「食べやすいこと」「新鮮であること」「食欲がわくこと」を求め、ご利用者に「食」を通じて「生きる喜び」を感じて頂ければと思っています。
私たち管理栄養士委員会の連載では法人内6部門の「食」に関する取組みをご紹介していきたいと思います。
今回の第16弾は『2025年 新年』を題材に各部門で創意工夫を凝らした『おせち特集』。全2回の記事でご紹介したいと思います。
第2回は扇部門 荒川部門 花畑部門です。
お雑煮
おせち盛り合わせ
煮しめ(チキン三味、糸こんにゃく、花型人参、絹さや)、有海老の塩焼き、伊達巻、寿蒲鉾、
羽子板蒲鉾、昆布巻、数の子、鯛の西京焼、黒豆、栗きんとん、紅白なます
ねりきり、いちご、キウイフルーツ
お雑煮は高齢者にも安全なムース餅を使用したゆず風味の清汁。
おせちは沢山の種類を少量ずつ詰め込んで、見た目も味も楽しめる仕上がりにしました。
有頭海老の塩焼は頭と尻尾を残して殻をむき、見た目は豪華に身は食べやすく。
鯛の西京焼は早朝から時間をかけて漬け込み、味をしみ込ませました。
味に飽きないよう塩味、甘味を組み合わせ、最後は生フルーツでさっぱりと。
ペースト食は1品ずつミキサーにかけてムース状に固めたものをくり抜き、1つずつ丁寧に盛り付けています。
皆様にとって笑顔あふれる素敵な1年になりますようにと、職員一同心を込めて作りました。
お赤飯 すまし汁
さけの西京焼き 栗きんとん 寿かまぼこ 花どうふ
にしん甘露煮 数の子 黒豆
やわらか昆布巻き だて巻き 紅白なます れんこん
炊き合わせ(えび 六角里芋 しいたけ かにふわ豆腐 ふくませ麩 花人参 きぬさや)
黒豆やかずのこ、きんとんや海老など、お正月の縁起物を少しずつ色々詰めて、お重にして提供させて頂きました。
焼き物の「鮭」は成長した立派な姿で生まれた川に戻り、産卵するという生態が「立身出世の象徴」といわれることや、その呼び名の語呂合わせから「災いを避ける」という厄除けの意味も込められているそうです。
「色々入っていて、どれから食べていいかしら」と嬉しそうに話をしてくださる方や、「豪華だね」などいった声をたくさん頂きました。
今年もご利用者皆様の生活を食事から支援出来ればと、厨房スタッフ一同思っております。
おせちの盛り合わせ
焼き有頭海老・鰈の柚子味噌焼き・菊花和え・黒豆・紅白なます・栗きんとん・伊達巻・わたようかん・寿蒲鉾・数の子・紅鮭昆布巻・煮〆(若草蒸し・六角里芋・椎茸・筍・絹さや・花人参)
お赤飯・雑煮風汁
元旦は、おせち、お赤飯、雑煮風汁で新年をお祝いしました。
重箱の蓋を開けるとご利用者から「わ~すごい」といった驚きの声が聞かれ、見た目は華やかで目から料理を楽しんでいただけたのではないかと思います。
焼き物の鰈は脂がのっており、柔らかく食べやすいため、食形態にかかわらず常食のままお出しすることが出来ました。煮〆は丁寧に仕込みを行い、味がしみて柔らかく仕上がりました。おせちは全体的にしっかりとした味付けがされていますが、菊花和えや煮しめはあえて薄味にしています。
「おいしいね」「豪華だね」と歓談される方や、お酒と共におせちを堪能している方、それぞれ料理を楽しんでおられました。