社会福祉法人 聖風会

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クローバースマイル

2025.09.01

アクティブ福祉 in 聖風会2024 ①【扇部門】

機能訓練士と介護職の連携によるサービスの向上~育成と伝承と革新の第一歩へ~

アクティブ福祉in聖風会'24 審査結果にてお伝えした通り、各部門の発表を発表順でお送りしたいと思います。

各6部門の発表をどうぞご覧ください!!

プレゼンテーションはこちら👇

1.始めたきっかけ、課題意識

ゆうあいの郷 扇では、特養76名の利用者に対し、長年機能訓練士の配置時間が週2日の3時間程であったため、リハビリの充実や生活の再建に向けた取り組みが十分とは言えませんでした。また、介護職と機能訓練士の連携が密にとれていないことで、ご利用者一人ひとりの生活におけるニーズに対応するための専門的な知識・技術が不足していました。

そのため、ご利用者の状態に変化があった際、ケアの見直しが必要であっても相談することができず、新卒職員や中途職員への指導が不十分であることが課題として見えてきたさなか、法人内異動により常勤の機能訓練士が加わることになりました。チャンスがやってきたこの4月、介護職と機能訓練士との連携強化を始めていきました。

2.実際にどんなことを行ったか

介護職と機能訓練士との連携強化に向けて、「トイレに行きたい」と希望があるご利用者への自立支援に向けた生活リハビリにスポットを当てました。

まずは機能訓練士と対象ご利用者3名の選定を行い、フロア職員に対して対象のご利用者に関する介助時の不安や疑問点などの事前アンケートをとった結果、膝折れの心配や立位をとったときの手すりに掴まる位置が知りたいとの意見が上がりました。この意見をもとに機能訓練士と連携し対象者の日常生活動作を確認し、ご利用者お一人で安全にトイレ介助ができる方法として、対象利用者がトイレに座る時の足の位置と手すりを掴む位置で一番力が入り安定する場所と車椅子に戻る時の位置の指導を受け、分かりやすいようにそれぞれ色の違うテープで印をつけました。

3.結果

職員への指導を1ヶ月間行い、その後3ヶ月で2名のご利用者が立位から回転動作までスムーズに行うことができるようになりました。ご利用者からはトイレに行きたいという希望が聞かれ、「前より立てるようになってよかった」「トイレに行くことに不安や心配なことはない」と意欲的な発言が増えました。入浴の際にも今まで二人介助で立位をとっていた方が、手すりに掴まって一人で立位をとれできるようになりました。

職員からは「膝の拘縮や意思の疎通ができないことでやりづらさを感じた」「最初に行なった時よりも本人の慣れや筋力の向上からか立位保持が長く取れるようになり介助が楽になった」「ご本人からトイレに行きたいと言ってくれるようになった」という意見があげられました。

4.発表者感想

今回の取り組みによって以前よりも安全に介助を行う事や日常生活動作の維持・向上をすることができました。また、介護職員のスキルアップや腰痛予防になり、サービスの質の向上にも繋がったと感じました。このことから、機能訓練士と介護職が連携することでご利用者の潜在能力を引き出し、介護サービスそのものの底上げをすることが可能だと実感しています。今回の取り組みを通して、さらなるスキルアップを目指し「生活機能向上委員会」を立ち上げ、私たちが礎となって利用者のサービスの質の向上を目指していきたいと思っています。

5.広報員一言

他業種からのアドバイスで別角度の視点が見えると新しいケア方法が見つかる事がありますね。日々、自分の経験と人の意見を取り入れて介護技術の向上を続けていきたいと思いました!

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