



2025.09.22
前回に引続き、各部門の広報委員よる『発表内容解説編』をお送りします。
それでは、発表 No.4 荒川部門です。
どうぞご覧ください!!
遡ること2021(令和3)年12月、現施設長が着任し新体制がスタートしました。この頃の特養介護の現場は慢性的な人材不足の影響もあり、受けられる研修が運営基準上の必須研修のみで外部研修を受ける機会もゼロに近い状況でした。また、基礎介護委員会の存在はあったものの、介護力を高める取り組みをする場とはなっていないほか、介護力を高める機会が不足している状況に課題があったため、研修体制を整えつつ実践・実施を通じて介護力の向上や利用者のケア、生活の充実を図ることとしました。
研修を実践・実施をすることで、
①ユニットリーダー自身が研修を実施することが経験となり、レベルアップ→ご利用者の安心感にもつながる。
②食事・認知症・排泄のテーマに沿った研修資料作成し、常勤・非常勤問わず受講→根拠に基づく知識の取得、いわゆる基礎介護力の向上につながる。
③ユニットリーダーが自身の手で研修資料を精査し、自身の言葉で教え導いていく機会を持つ→力量アップにつながり、介護現場のレベルアップにつながる。
のではと考えました。
新人研修で使われている資料をベースに食事・認知症・排泄のテーマで委員が研修資料を作成しました。以下が各テーマの作成時に意識したポイントです。
・食事
→食事時の姿勢の大切さが実感できるようにずっこけ座りや円背姿勢で水分を摂取してもらう利用者体験。
・認知症
→認知症の種類によって介護者視点と利用者視点が記載されている漫画を織り込んでイメージしやすく。
・排泄
→外部講師と委員が講師となり2回に分けて研修を受けるように。
また、全ての研修実施後に感想用紙への記入およびアンケートの実施(研修を継続していくにあたって工夫してほしいこと・実際にフロアで困っていること)を行いフロアの声を聴くことで次の研修に活かせるようにしました。
研修を受講した9割の職員から「意識が高まった」「やや高まった」と回答を得られ、また今後の研修では5割近くの職員から「普段のケアに活かせる内容を望む」との意見が上がっていました。基礎を振り返る良い機会にはなりましたが、今後は研修を受ける職員の力量に合わせて内容を精査していく必要があることが分かりました。
今回の研修によって、多くの職員に基礎介護力を身に付けるための意識付けと基盤作りができたと思います。
今後の課題としては、現状 研修講師を担う職員を増やすことができていないことや研修資料を見直す際に多職種も含めた検討、研修内容を現場のニーズに合う充実したものへと更新し続けられればと考えています。
より実りのある研修実施によって職員の基礎介護力向上を図り、ご利用者の豊かで安定した生活が実現ができるグリーンハイム荒川のケアを目指していきたいと思います。
アクティブの発表内容を考えるにあたり、これから研修を開始するものや目に見えて成果が分かるような研修内容ではないものもあり、発表にどう表現して、どう落とし込むかというところが悩みどころでした。
今後、研修を通して職員のスキルアップができるように工夫を行っていきたいと思います。
取り組みから月日が経ちましたが、現在も定期的に研修を行っております。食事・認知症・排泄だけでなく、嘔吐物処理研修も行うことになっています。
現場のニーズに沿った研修を引き続き提供し、職員のスキルアップにつなげてほしいと思います。