社会福祉法人 聖風会

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クローバースマイル

2022.08.22

聖風会 ロードショー 第2幕 -早川太朗 編-

映画よりもドラマティックな出来事が起こるから「人生は面白い」

聖風会で働く職員は現在930名(2022年7月現在)。その職員一人ひとりに、福祉の仕事に関わった“きっかけ”や仕事を続けている“想い”があります。

どのようにして福祉の仕事を志し、聖風会への入職を決意したか。またどのような職業人生(道、ロード)を歩んできたかを、その時々に触れてきた、音楽、本、映画、心に残っている言葉と共に紹介するシリーズ連載「聖風会 ロードショー」をスタートさせます。

記念すべき1人目はグリーンハイム荒川の早川太朗施設長です。第2幕は、仕事で大事にしていること、尊敬する先輩についてのお話です。

福祉の専門家として大事にしてきたこと

働く中で大事にしていたのは「どんな方にでも近づいていく」です。ご利用者の方々と「関係性を深めて、親しくなりたい」という思いから、徐々に意識していくようになりました。

具体的には、かしこまった話しばかりしないようにしています。ご利用者がたまたま話してくださったプライベートな話に歩み寄ったり、そこから話を膨らませたり…。会話していて楽しいなと思ってもらえる時間を作るよう意識しています。しつこすぎても迷惑になりますから、押したり引いたりのさじ加減も気を付けてきました。

また、「先回りして行動する」もずっと大事にしていることです。
例えば、ご利用者やご家族へ伝える必要のある内容が少し難しかったとします。口頭の説明だけでは上手く伝わらないかもしれない。だったら、内容を紙にまとめた資料もお渡ししよう。説明もできるだけわかりやすくできるよう、事前にインターネットなどで詳細を調べておこう、というような形で先回りをしてきました。そのおかげでスムーズに進められたことも多いのではないかと思います。

どちらもご利用者への誠意を持ちながら、相手の立場で「見て」「聴いて」「考え」なければできない行動です。もちろん、いつも完璧にできているわけではないですが、ご利用者やご家族から感謝の手紙をいただく機会も多く、自分の積み重ねてきた取り組みは手前味噌ではありますが良かったのではないかと感じています。

影響を受けた2人の先輩

聖風会に入職してから大きく影響を受けた先輩は2人いらしゃいます。今の自分の仕事のやり方や、考え方の原点ともいえる方々です。

お一人は、入職したばかりのころに副主任を務めていた女性の方です。「よく頑張ってくれているわね。ありがとう」と、いつも笑顔で褒めてくれました。自分の仕事をちゃんと見て声を掛けてくれるのが嬉しかったですね。入職したばかりで不安なことや分からないことがたくさんある状態でしたが、安心して仕事に取り組めました。

特に若いころは、ご利用者のためを思っての行動でも、本当に良いのだろうかと手探りの場合も多いです。先輩のちょっとした言葉が支えになり、自信にもつながっていきました。

もう一人は、長く一緒に働いて来た施設長です。よく飲みに誘っていただき良くしてもらいました。

印象に残っているのが、私が施設長になったらという話を冗談半分でしてくれて、アドバイス等をもらった時です。間接的に施設長になれと激励してくれている気がしました。私が施設長になった時もお祝いをしてくれました。
尊敬するお二人の先輩からいただいた人としての温かさのようなものを受け継いで、私も周りの職員に同じように接していけたらと思っています。

聖風会の守りたい風土

聖風会の昔からの風土として、気持ちの良い挨拶があると感じています。歴代の先輩方、みなさんで築き上げてきたこの風土を大事に受け継いでいきたいです。

自分自身が気を付けているのは、施設長に就任したからといって偉そうな挨拶をしないこと。ご利用者の方に対してはもちろん、若い職員の方に対しても「おはようございます」と挨拶はできるだけ丁寧にしています。
また、名前を知っている方に対しては、名前を付けての挨拶を心がけています。「○○さん、おはようございます」のような感じです。名前を呼ぶことで、呼ばれた相手はちゃんと自分に向けて挨拶してくれていると感じられます。
こちらは、職員の方にもアドバイスしている方法です。よりご利用者に喜ばれる挨拶になるので試してほしいと伝えています。


根本的な思いとして、ご利用者の方、職員の方、地域の方、誰であっても尊重される一人の人間として、丁寧に接したいというのがあります。礼儀に厳しい野球で培った考えかもしれないですね。親にも言葉づかい等は厳しく言われてきました。今後もずっと大事にしていきたいです。

『夕陽がなぜ美しいか知ってるかい?』

仕事をする中で行き詰ることも、もちろんありました。そんな時、励みになったのがmasaさんのこのブログ記事の言葉です

masa ブログ

仕事をする中でつらいことは誰にでもあるが、利用者に対してその気持ちをぶつけるのは最低だと厳しく諭してくれます。


一方で「夕陽を眺めたら、もうくよくよ考えるのは後回しにしよう」というように、暗くなったらもう悩まなくていいと、優しい言葉もかけてくれるところにグッときました。一緒に手を取り合って、肩組んで頑張ろうという感じで、暖かさを感じる文章です。

今まで何度も見返し、何度も支えてもらいました。プリントアウトしてデスクの傍らに置いていて、つらそうにしている職員に渡すこともあります。

聖風会 ロードショー 第3幕はこちら ▶▶▶

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