社会福祉法人 聖風会

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クローバースマイル

2023.04.10

聖風会 サンクスレター エピソード2:花畑あすか苑開設当初に出会ったご利用者、ご家族②

「聖風会サンクスレター」は、ご家族やご利用者さまからいただいたお手紙をご紹介するコーナーです。実際にお手紙を受け取った職員の方に、当時の印象的なエピソードと共にお手紙の内容を振り返ってもらいます。これから4回にわたり、花畑あすか苑の永田さんに届いた二通のお手紙についてご紹介をします。
第2回目の今回は、一通目のお手紙のつづきです。

ご家族にできることはないかと手紙を送る

入居から半年と短い期間でAさんが逝去されてしまい、残されたご家族の気持ちを考えるととても気がかりでした。私に何かできることはないかと考え、一番に思いついたのが頻繁に面会に来てくださっていたBさんに手紙を出すことでした。
Bさんに宛てた手紙では、「花畑あすか苑のご利用をきっかけに、Aさんとそのご家族と縁を結んでいただき感謝しています」、と伝えました。そして、「私を含め職員としては精一杯務めましたが、Bさんやご家族にとっては未熟で至らない点があったのではないかと、気がかりに思っていたこと」を伝えました。また、ご利用者は亡くなられましたが、「Bさんやご家族のことを変わらず案じています」と書かせていただきました。

娘さまからのお返事

お返事が来たのはご利用者さまの法事から1年後のことでした。Bさんからではなく、ほとんど顔を合わせたことのない娘さまからだったので少し驚きました。
娘さまからのお手紙には、私が出した手紙をお母さまから読ませてもらい、お返事を書いたとありました。きっとAさんの法事をきっかけに、私からの手紙の話になったのでしょう。娘さまが代わりにお返事をくださったことからも、この1年間、娘さまがしっかりとご利用者の亡き後に奥さまを支え、助け合ってきたのだろうと感じられました。

また、娘さまは医療関係の仕事をされていたそうで、医療関係者の目線から、花畑あすか苑の介護について評価していただく内容の記載もつづられておりました。私の中では悔いが残る部分もあるのですが、専門家目線でも私と職員の仕事に満足いただけていたことに、ほっと安心する思いでもありました。

毎朝手帳を眺め、ご利用者さまと家族を思う

仕事においては、ご利用者のことは家族も含めて支えるというのを最も大事にしています。目の前のご利用者に精一杯向き合うのももちろん大事ですが、ご利用者が亡くなられたからといって終わりではありません。その後のご家族を支えるのも自分の仕事だと、今回の経験を通じて学ばせてもらいました。
実は、亡くなったご利用者のお名前は、手帳に書いて忘れないようにしています。毎朝、出勤時に眺めて、上手くいったこと、失敗したことを振り返るためです。その上で、今日一日を全力でご利用者さまとご家族に寄り添い、お役に立てるように努めようと自分を鼓舞しています。

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