社会福祉法人 聖風会

社会福祉法人 聖風会

クローバースマイル

2024.12.02

聖風会 サンクスレター エピソード3:先輩から受け継いだ優しさのバトン

「聖風会サンクスレター」は、家族やご利用者からいただいたお手紙をご紹介するコーナーです。今回は、グリーンハイム荒川の伊勢課長にお聞きしたお話の第3回です。

ショックの大きかった急変対応

最後に、先輩からいただいた忘れられない手紙について紹介します。
夜勤を任されるようになって間もなく、初めて、夜の急変対応を経験しました。当時、夜勤は約40名のお年寄りを2名の職員で担当しており、何かあったらどうしようとドキドキしながら業務にあたっていました。
そんな中、ご利用者の一人が急に意識を失ったと連絡が入ります。私は大慌てで救急車を呼び、ご利用者を救急隊員に引き渡します。
その後、病院で処置をしていただきますが、残念ながらご利用者はそのままお亡くなりに。あまりにも急なことで実感がわきませんでしたが、とてもショックではありました。仕事を終えて家に着くと、ドッと疲れが出て倒れるように眠ったのを覚えています。
そして次の出勤日、施設に着くと自分の机に置かれた一通の手紙に気がつきました。

先輩からの優しい手紙

「夜勤中、大変でしたね」。
労いの言葉から始まるその手紙は、当時同じ施設で働く唯一の同性職員である先輩からのものでした。

先輩は、初めて急変対応をした私を気づかってくださり、そのうえで、急変対応時の記録について書き方のアドバイスを書いてくれていました。まずは私の書いた記録を「しっかり書けていた」と褒めてくださり、私の書き方を否定するような言葉はひと言もありません。「さらに分かりやすい書き方にするにはこうしたら良い」といった改善案として、アドバイスが具体的かつ丁寧につづられていました。
手書き文字の一つひとつから先輩の優しさを感じられる、そんな手紙でしたね。
手紙を読み進めるうちに無意識のうちに張っていた気が緩んでいくようで、ようやくホッと安心できるような気持ちになれたのを覚えています。

先輩に学んだ信頼と助け合い

当時の私は、自分も先輩のように温かい手紙を書ける人になりたいと思っていたのですが、恥ずかしながら、忙しい毎日のなかですっかり忘れていました。
便利になった今の時代、手書きの手紙をもらう機会は少なくなりました。だからこそ手紙には今まで以上の価値があるのではないかと思っています。今度こそ忘れず、後輩やご利用者に対して実践していけたらと思います。

現在、私はここグリーンハイム荒川に異動してきたばかり。まだまだ未熟なところも多いですが、これから施設の引っ越しという大きなイベントを控えています。ご利用者やご家族に迷惑がかからないよう、職員と密にコミュニケーションをとり、信頼を築いていきながら進めていきたいと思っています。

今回のサンクスレターを通じて、より良い施設運営には先輩が実践されていたような職員同士の信頼と助け合いが何よりも大事だと改めて思い出せました。これからも、聖風会での日々が職員にもご利用者にも最高な日々となるよう努めてまいります。

クローバースマイル一覧へ
ページトップ