2023.10.30
聖風会「CREDO」の「3つの約束」のひとつである「私たちはご利用者の人権を最大限に尊重します」を果たすために、「特養」の中で「その人がその人らしく生きること」とは？最期まで住み慣れたホームで暮らしたい」というご利用者の想いに応える為に、私たちは聖風会理念を体現する「サービス」のカタチを追求しています。
私たち生活サービス委員会は聖風会の各特養の課長職（生活相談員）で組織された本体の委員会、そして、介護職の代表者で組織された「介護委員会」、看護職の職の代表者で組織された「看護委員会」、併設のショートステイの生活相談員で組織された「ショートステイ委員会」で構成されています。
令和5年度、聖風会中長期計画に基づき、生活サービス委員会に課されたテーマは以下の通り。
①介護福祉士等 養成校との連携強化
②「ｺﾛﾅ」等の感染症を想定した実習ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑの構築
③グローバル（外国人）採用職員継続的ﾌｫﾛｰ体制構築
④2024年介護保険法改正の情報収集
⑤ｺﾝﾌﾟﾗｲｱﾝｽ遵守と支援技術の統一化、標準化（各種指針類の策定・内部監査等）
⑥「ＬＩＦＥ」関連加算の安定的取得支援
生活サービス委員会はさらに小委員会に分かれており、①～③はAチーム、④～⑥はBチームが担当して、検討を重ねています。
今回の記事はＡチームの取組についてです。
聖風会では現在、海外８ヵ国、５２名の職員が介護職として活躍されています。国内の介護福祉士養成校を卒業し、在留資格「介護」を取得した職員が中心となります。法人として、介護福祉士の国家試験合格を目的としたプロジェクトを立ち上げ、勉強のサポート、また、介護職としての現場業務に必要な「介護の日本語」の「読み書き勉強会」など、幅広く支援を行っています。
私たち生活サービス委員会 小委員会Aチームは上記、法人内のプロジェクトと連携を計りながら、「グローバル（外国人）採用職員継続的フォロー体制構築」という役割を担い、「グローバル（外国人）採用職員」が介護の楽しさややり甲斐を感じ、聖風会の正職員として活躍できるよう、委員会活動を行っています。
そして今回、法人内の受入体制や育成の標準化をはかるべく、日本語学校や介護福祉士養成校在学中の「アルバイト」契約の職員を対象とした受け入れ側である「先輩職員」向けの「しおり（受け入れマニュアル）」を作成しました。
留学生である日本語学校、介護福祉士養成校在学中は「日本語能力を上げるための時期」と設定し、比較的、言葉でコミュニケーションを図りやすい利用者が在籍しているフロアーやユニットに配属します。業務指導時の主なポイントとして、以下の3点をあげています。
①共通の言葉で伝える（物、場所、人、介護用語など言葉を統一）
②行動、言動を見て真似されることを視野に入れて利用者支援を行う
③（言葉による）コミュニケーションが取りやすい利用者を選定しておく
介護に関する充分な知識や技術を習得していない「留学生」期間中は利用者への直接的な支援を行わない、黙々と作業をする、いわゆる「雑務」が中心となります。
その「雑務」もただ「黙々と作業」をするのでなく、留意点を明確にして伝え、プロの介護職として業務を遂行する上での基礎を学べるように指導していきます。
例えば「車椅子の掃除」という業務を行う場合、「車椅子の各部名称を覚える」、「汚れはどの様な物か？どこが汚れているか？を観察し、利用者の状態を想像する」という一言を加えます。
また、日本語を“聞く”“話す”機会を確保する為に、利用者や職員との会話が持てる業務（カルタやしりとりなど）も組み入れるなど、メリハリのある業務プログラムとしています。
「生活支援」は労務管理などを担う「総務課」との連携が重要です。具体的な支援内容を明確にして、役割を分担する必要があります。また、一括して管理、窓口となる職員を明確にしておく必要もあります。今回作成した「しおり（受け入れマニュアル）」には
①生活する上での必要物品の購入（近隣のスーパーや薬局など）
②体調不良時の対応（近隣の各医療機関の確認など）
③通学・通勤方法（経路、公共交通機関の利用法など）
④職場との連絡方法
…etc.
安心して学業、仕事に専念できるように漏れなく、細かい部分にまで支援が行き届く様な内容となっています。
